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2026.06.01

令和8年度 M&Bホスピタルソリューション会

5月13日に「令和8年度M&Bホスピタルソリューション会 総会・講演会」を開催いたしました。

M&Bホスピタルソリューション会は、企業と医療をつなぎ、交流を深め相互理解を促すことを目的として、ユアサM&B株式会社会長 松田憲二が2000年に創設した会です。

現在は、関西を中心とした大企業にご参加いただき、医療業界全体の発展に寄与する活動を展開しております。

今回は年度初めの開催ということもあり、まず総会を行い、その後に講演会を実施しました。

総会では、令和7年度事業報告および会計報告、令和8年度会計予算案および事業計画案のご報告を行いました。

その後の講演会の講師には、

大阪公立大学 名誉教授・低侵襲脳神経外科 特任教授

社会医療法人弘道会 理事・特別顧問

「大畑 建治 氏」をお招きいたしました。

大畑氏は、大阪市立大学医学部を卒業後、脳神経外科分野で国内外の大学・医療機関にて研鑽を積み、研究・臨床の両面で長年活躍されてこられました。

バージニア医科大学など海外での研究・臨床経験を経て、

2003 年には、世界初となる成人の頭部結合双生児分離手術に世界選抜チームの主執刀医として参加し、その手術は CNN で生中継されるなど、世界的な注目を集めました。

大阪市立大学では2006 年に脳神経外科学教授に就任。2016 年には医学部長・研究科長も務められました。

その後も、ハーバード大学医学部や全インド医科大学の客員教授を務められるなど国際的に活動され、2020 年より大阪公立大学名誉教授として教育・研究に携わっていらっしゃいます。

また、一般社団法人日本脳神経外科認知症学会の理事など、学会運営にも幅広く貢献されています。

医療・産業・行政を横断して活躍される大畑氏のお話は、参加者にとって大きな刺激となり、終始真剣に聞き入る様子が見受けられました。

教育と人材育成:夢が人を育てる

冒頭、先生は吉田松陰の言葉「夢なき者に成功なし」を引用され、“教育は長さではなく濃さ”であると強調されました。

脳神経外科は、高度な専門分野であり、長時間に及ぶ手術を遂行できる人材を育てるためには、経験を積み、引き出しを増やし、状況に応じて組み合わせる“冗長性”が不可欠だといいます。これは医療に限らず、どの企業の人材育成にも通じる普遍的な視点であり、参加者の皆さまからも強い関心が寄せられました。

医療機器開発:日本発イノベーションへの挑戦

日本の手術技術は世界的に高い一方、医療機器の多くは海外製が中心です。

先生は、日本人に合った器具の開発やインプラントの特許取得、人工血液(止血剤)の研究など、産学連携による国産化の取り組みを紹介されました。

産学官連携と国際展開:日本式医療を世界へ

医療機器承認、日本インド学会での同時手術配信、ミャンマーでの病院建設支援など、国際的な事業活動も多数紹介されました。

データ活用と医療制度:改革の必要性

治療データを活用し、治療内容を第三者が把握できる仕組みづくりを推進されていることが紹介されました。産学連携によるデータ利活用は、医療の質向上に直結する重要な取り組みです。

さらに、外科医の減少や病院の経営難といった社会課題に対し、 再投資可能な医療制度の必要性、混合診療の活用など、制度面からの改革の必要性も示されました。

社会的処方・認知症治療:薬だけに頼らない医療へ

現在の医療現場では、多種類の薬が処方されるケースが増えています。 先生は「これで本当に良いのか」と問いかけ、 音楽・山登りなどの社会的活動を治療に取り入れる“社会的処方”の重要性を紹介されました。

また、認知症治療では新薬の登場により軽症例の改善が認められ、日本メーカーの活躍にも期待が寄せられています。 認知症専門病院の設立など、地域医療への貢献も進められています。

冗長性が未来をつくる

講演の締めくくりとして、先生は改めて「冗長性の重要性」を強調されました。企業・組織と連携し、事業を進めることで、若手が挑戦できる“良い環境・良い制度”を作ることを進めていきたいと熱く語っていただきました。 参加者からは様々な質問が寄せられ、講演後の懇親会でも活発な意見交換が続くなど、非常に充実した学びの時間となりました。

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